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主夕張(三等三角点) 「八百五十」 大夕張  2013.4.21

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山頂(右手)を望む。

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稜線南側から山頂へ。

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山頂から夕張岳と前岳を望む。眼下は水没を待つ鹿島地区。



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4月21日は大夕張 (夕張市鹿島) の三等三角点「主夕張 (しゅゆうばり)」849.59m へ。
点名の由来は、shi・yupar (シ・ユーパロ → シューパロ) の意味である
「主たる夕張川」(夕張川本流) からと思われる。

この山は地図がガイドチームさんのHPで登られた事を知り、大夕張についてはこちらのサイトへの
紹介がある。かつてこの山は標高から「八百五十」と呼ばれ、小学校のスキー学習や遠足で登られて
中腹にはヒュッテがあったそうだ。その山頂からの眺めから、是非登ってみたいと思っていた。

写真は分かりづらいが、前岳中腹の望岳台から見える「八百五十」。手前を流れる川は、
夕張川(シューパロ川 北海道実測切図での表記 )。

「八百五十」については、上記のサイト「思い出帖」から「自然」へ入ると項目があり
スキー登山等の思い出が綴られている。

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ルートは・419 がある南東側の尾根から。尾根末端から山頂方面を見上げる。
山頂は見えていない。正面の沢地形は「宝の沢」。

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見えているのは山頂から南の稜線で、右手の斜面から稜線へ上がった。

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付近はシューパロダム建設のため付け替え国道に切り替わっており、旧国道は工事車両のみの通行と
なっている。車は路上駐車となるが、ガードレールが切れている所にわずかなスペースがあって、
なんとか路側帯に納める事ができた。そこには以前の地形図に見られる学校裏手から尾根(大夕張神社跡)へ上がる道があり、

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反対側の旧国道側に下りて行くと、夕張市立鹿島小学校跡地と記念碑があった。

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「ふる里 大夕張の碑」 
大夕張小唄には「八百五十」の名が登場して唄われている。

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鹿島小学校・中学校の記念碑。
このあたりは二十数年前に何度か通りかかったことがあるが、ちょっとした集落だった記憶がある。
今は無人で、当時の建造物は川に架かる古い橋のみである。
これらの記念碑は水没を免れるのだろうか。

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小学校のグラウンドから山頂方面を。ここからも山頂は見えない。手前は・419 尾根で右手にスキー場があったらしい。
尾根上の左手に浄水場と大夕張神社があった。かつて存在した校舎は、グラウンドの左手(南側)に建っていたようだ。
グラウンドのすぐ東側を大夕張鉄道が走り、小学校のすぐ北側(自分が撮影している背後のすぐ右手)には大夕張駅があった。
かつての「八百五十」へのルートは、この・419 尾根伝いか「宝の沢」をたどるものだったらしい。

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先程の・419 尾根に上がる道へ入り、一度ジグを切ると平坦な広場となる。浄水場と大夕張神社の跡地と思われ、
北側には三菱大夕張炭鉱のズリ山が望まれる。

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・419 尾根の様子。左手が宝の沢でやや深く急峻。尾根上は小さなアップダウンが結構ある。

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少し登っていくと、こちらに向かって尾根を降りてくる熊の足跡が。ここから宝の沢へ崖のような急斜面を
降りていっている。

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しばらく熊の足跡を見ながら進み、右手から来る作業道に出合う。作業道はいい具合に作られており効率が良い。
熊さんも作業道を利用している。

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そのうち山頂南側の崖マークの稜線が見えてきて、

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夕張山地主稜線も見えてきた。見上げる芦別岳、シューパロ岳、中岳はガスが取れてきて
山頂からの眺望への期待が高まる。

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熊は分岐する北側の作業道から上がって来ていて足跡とは別れる。二度ほど急斜面を上がると
標高 650m 付近から緩やかな疎林の尾根となり、

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770ポコと山頂が見えてくる。かつてあったヒュッテはこの辺りにあったのだろうか。

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770ポコに上がると、稜線へ上がる急斜面と尖った山頂がドーンと現れる。正面の急斜面にはいたる所に亀裂が
入って、稜線は細そうで雪庇は大きい。果たしてへっぽこハイカーに登れるだろうか。もちろん厳冬期は無理だろう。
小中学生にも、ちと厳しいのではないだろうか。意を決して右端の木立の中を登って行く。雪面は柔らかくツボで
キックが良く効く。二日後に登ったSさんの報告ではここを熊が登った足跡があったそう。何しに登って来るのでしょうかw

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稜線間近で山頂を。雪庇は発達しておらず容易に稜線に上がれたが、

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山頂側は細い稜線に大きな雪庇。亀裂があってかなり怖い。南側も細く険しい稜線が続いていた。
写真は山頂直下。

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狭い山頂は高度感たっぷり。東側の眺めは遮る物がなく、夕張山地主稜線の眺めは近くて素晴らしい。
雪庇に注意しながらダメ写真量産。

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シューパロ岳と芦別岳。

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屹立する中岳。

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夕張マッターホルン。

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前岳と夕張岳。

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滝ノ沢岳と前岳。登山道のある尾根と沢地形が見える。
他には中天狗、小天狗、崕山や幾春別岳などが良く見え、西側は樹林越しになるが冷水山や三等点「本流越」、
北西には樺戸山地、南東に日高山脈が望めた。幌向岳は樹林でほとんど見えなかった。
眼下の大夕張と蛇行する夕張川はこれで見納め。次回があれば広がるダム湖と夕張山地を目にする事になる。

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慎重に往路を下山した後は、産業遺産の一部である廃橋巡り。まずは上流にある小巻沢林道橋へ。
重構桁といって軍用組立式の橋らしい。

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林道用の橋なので路盤代わりにレールが敷き詰められている。肝心のレールにピントが来ておらずトホホ。
重構桁鉄道橋は現在のシューパロ湖対岸にも見られるが、水没を免れる可能性があるのはこの橋のみだそう。
だが、橋脚が浮いているように見えて先は長くないような気がする。

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次は旭沢橋梁へ。付け替え国道の緑橋から旧国道橋の横に錆付いた鋼橋が見える。右手は夕張岳登山口に向かう
建設中の新しい橋。水没する白銀橋に替わる登山者のためだけの橋と言えるが、建設費はどんだけ~
数年前に旧国道橋から撮影したことがあるが、近すぎて全容を納めるには超広角レンズが必要と悟る。

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非常に珍しい構造だそうで、かつての大夕張鉄道にはこの構造の橋が6橋架かっていたらしい。

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現在は雪のあるうちに緑橋から降りて近づけるが、自己責任でどうぞということになる。

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最後はダム建設のため作られダム建設よって沈む三弦橋。現在は付け替え国道にトンネルができて、
近くから見ることはできない。

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ダム完成後には付近にダム展望台などができるかもしれないが、豪雪地帯故に渇水などありようもなく、
水没する三弦橋には二度とお目にかかれないだろう。



by tafu-r | 2013-04-21 19:50 | 夕張山地 | Trackback | Comments(0)
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